吹田市長 後藤圭二氏
1995年以降、人口増加が続き、2022年5月には38万人を突破し、大阪府内No.1の人口増加数を誇る吹田市。さまざまな人気ランキングで常に上位にランクインするこの街の魅力について、ご自身もこの街に生まれ育ち、今もお住まいになられている後藤市長にお話をお伺いいたしました。
25年以上連続して人口が増え続けているこの街の人気の秘密は何でしょうか。
やはり1番は利便性です。大阪中心部へのアクセスの良さに加え、新大阪や空港などへも近い。その上、商業施設も多く、買い物も非常に便利で都市生活には欠かせない生活利便施設も整備されていることが大きな要因です。また都市公園の面積は大阪市、堺市に次いで広く、約322haもの公園面積を誇ります。便利な暮らしが叶う都市機能と心潤う自然環境のどちらも手に入るバランスのよさがこの街の魅力と言えます。
子育てについてお聞きします。
待機児童解消アクションプランにより、令和4年度ついに待機児童0を達成。市営の児童センターの数も全国トップクラスです。デジタル・シティズンシップ教育も推進しており、国のモデルとして注目されています。
教育熱心なご家庭が多いこともあり、毎年実施される全国学力・学習状況調査では、小学校・中学校ともにすべての教科において全国平均を上回っており、特に算数・数学の学力の高さには目を見張るものがあります。さらに5つもの大学と1つの研究機関があり、公開講座の開講や図書館等の施設利用など生涯教育の土壌も整っています。同時に妊娠期から乳幼児期に向け、切れ目ない支援が行える体制作りも行っています。
芸術・文化にも注力しています。私が市長に就任してすぐに指示したのが、市報の表紙変更です。市民の皆さんが手に取ってみたくなり、興味を持っていただけるような広報誌にするため、広報課職員に一任し、デザインを一新しました。名刺も職員の手によって10種用意し、好きなデザインを選べるようにしています。アートや文化には、ワクワクする、何か起こりそうな期待感があります。そこで、「アートのある日常を」と、EXPOCITY内「Inforestすいた」を2022年3月、アート空間に全面リニューアルしました。この街には日々を楽しむ、そんな風土があると感じていただけたら嬉しいです。
江坂エリアはどんな街ですか。
江坂は古き良き文化の中に、いち早く新しいカルチャーを取り入れ、融合させた柔軟性のある街です。実は、多くの企業が集結しているエリアでもあり、大企業はもちろん、高い技術力で表彰された企業など優良企業が多いのも特徴のひとつです。多様な文化が混ざり合い、独自のカラーを持っています。
「アメニティ江坂」の中にある美術館「スキュルチュール江坂」は、ロダンやムーアなど世界に誇れる選りすぐりの現代彫刻が展示されています。現在、市では江坂公園の大幅リニューアルに取り組んでおり、江坂駅のエレベーター増設も決定しています。今後、ますます注目が集まるエリアと言えます。
この街は高度成長期にさまざまな施設が建設され、その多くが今建て替えや改修工事の時期を迎えています。何かを作るときに20年後に必要なものか、『将来市民』の声を聞くようにしています。
たとえば2022年11月にオープンした「まちなかリビング北千里」は、公民館と図書館、児童センターを集結させた施設です。1つにまとめることで、世代を超えた新しい出会いやコミュニティ作りが期待できます。この図書館は飲食可能エリアを取り入れ、リラックスして本や雑誌に触れることができ、児童センターの子どもたちの声が聞こえる日本一賑やかな図書館です(笑)。
合理的効果を見越し、SDGsなまちでありたいと考えています。
吹田市長 後藤圭二氏
1957年吹田市生まれ。東京水産大学(現 東京海洋大学)卒業。
1980年吹田市役所入庁(化学職)。水道部、環境部、市長室、道路公園部長等を経て、2015年第20代吹田市長就任。2019年、2023年も再選し3選を果たす。
- ※掲載のimage photo以外の人物・環境写真は2022年12月、2023年2月に撮影したものです。
- ※掲載のインタビュー内容は個人的なご意見であり、将来の周辺環境等を保証するものではありません。
- ※掲載の情報は2023年5月時点のものであり、今後変更になる場合がございます。