「江坂」駅から歩いてすぐの江坂公園内に位置する江坂図書館。公園内というロケーションを活かし、多くの親子連れが利用する一方、周囲には企業も多く、アクセスの良さも手伝い、会社勤めの方の利用が多いのも特徴です。2023年4月に江坂公園と一体的な再整備が完了しました。
江坂という街の印象をお聞かせください。
江坂図書館に勤務して、早や10年になります。吹田市の中でも江坂は企業が多く、なおかつ非常に地域愛の強いエリアのように感じます。
公園や道路、川沿いの清掃活動や緑化など、周辺企業や住民ボランティアが中心となって街の魅力UPに取組んでいます。一方で、住宅街という側面もあるため、四季が感じられるよう植栽にも配慮した公園も多く、活気と潤いが並び立った街です。ビジネス街なのに無機質なイメージは全くないですね。単身や少人数家族向けの住居も多いため、入れ替わりの頻度が高く、それが新陳代謝を上げることとなり、街の活性に繋がっています。
市立江坂図書館 館長 林暢子氏
江坂図書館の特徴はいかがでしょうか。
ビジネス街としての江坂という場所を考慮し、ビジネス講座なども開催しています。閉館後の時間を利用して吹田市内の大学教授を招いて講座を実施したことも。
子育て世代の利用も非常に多く、ブックスタート絵本の受取率も非常に高いのが特徴です。分室も入れて10施設ある吹田市立図書館の中で、2021年度の統計によると江坂図書館は3番目に小さい館ですが、貸出数第3位、資料の予約数は第2位で、インターネットを使って予約する人の割合が高いです。若い世代が多いというのはもちろん、ご年配の方でも新しい物への親和性が高く、柔軟に対応できる方が多いと言えるでしょう。
児童書の貸出の約半分が絵本で、また通勤のお供になる文庫本の貸出しが多いことからも、江坂図書館の利用の特徴が伺えます。
リニューアルによって江坂図書館はどのように変わりますか。
江坂公園との一体的な再整備のコンセプトは『UNDER THE TREE 木の下で憩う 木の下で集う 木の下で考える 木の下で楽しむ』です。図書館も、そのコンセプトに合わせ、東側の公園に面した場所を子どもたちの読み聞かせなどにも利用できるスペースとし、公園への出入り口を設けます。
また、西側の旧江坂花とみどりの情報センターを、静かに閲覧していただけるエリアにすることで音のグラデーションを創り出し、誰もが快適に過ごせる空間を目指しています。
地域の方や周辺企業と積極的に交流し、江坂の魅力をアピールしていきたいと思っています。
市立江坂図書館
館長
林暢子氏
大学卒業後、一般企業に就職するも、本に携わる仕事がしたいと大学時代に取得した図書館司書の資格を活かし、吹田市立図書館へ。2020年現職就任。
- ※掲載のimage photo以外の人物・環境写真は2022年12月、2023年2月に撮影したものです。
- ※掲載のインタビュー内容は個人的なご意見であり、将来の周辺環境等を保証するものではありません。
- ※掲載の情報は2023年4月時点のものであり、今後変更になる場合がございます。